我王会

元走り屋小僧のアラサーライダー。オートバイとの付き合い方について。

ベアリングの挿入方法は一体何が正解なのか

2025.5.10 リアベアリングを交換しよう

さて、前回のツーリングでフロントのホイールベアリングが破損してしまったCBR。モノタロウのベアリングを使ったところ、2万km目前で破損してしまったのでこの際前後のホイールベアリングをNTN製に交換することにしました。しかし、手元にはリアの部品しか届いていないのでリアから始めることにします。自分が以前作業したときの記事を参考にしながら進めます。
メンテナンススタンドでオートバイを直立させ、リアホイールを取り外します。リアホイールからスプロケを取り外して、貫通マイナスドライバーを上手いこと駆使して古いベアリングをホイールから取り外します。

ホイールベアリングを外して清掃

自作のSSTを使ってホイールベアリングを挿入していきます…

右側のホイールベアリングがホイールハブに接触するまで挿入した後、左側のホイールベアリングがディスタンスカラー接触するまで挿入するのですが、気になった点が。実は自作SSTを使用するとベアリングがどこまで挿入出来たのかが確認しにくいのです。ハンマーで打ち込むと叩いている途中で音が変わるので奥まで入り切ったことが分かるのですが、自作SSTだとかなり分かりづらいです。そのため、ディスタンスカラーに軽く当たるまで挿入するつもりであっても、挿入しすぎちゃっている可能性も。
ベアリングの挿入時には叩いてはいけない、っていう意見をよくネットで見かけるのですが、サービスマニュアルを読むと専用治具を用いて叩いている旨が記載されています。では、叩いてはいけないってのはどこからきているのか?そもそも、プレス機(自作SST)を使った挿入と叩く挿入だと、入力が一定時間続くか、それとも瞬間的になるか、の違いしか無いと考えます。あとは、入力するエネルギーを制御出来るところぐらい?
じゃあ、叩いてはいけないってのがどこからきているか考えると、叩いて挿入するときにソケットを使う人が多いので叩いてはいけないってのが一人歩きしているのではないのではないかと考えます。ソケットが駄目な原因は、ベアリングのアウターとインナーに均等に力が分配されず、アウターとインナーがズレちゃうってところが大きいのかな?それであればアウターとインナーに均等に入力出来る治具があればOKということになります。(=サービスマニュアルの指示通り)
というわけで、フロントやるときはベアリングの位置を確認しつつ、やりたいと思ったので打ち込み用の治具を注文。

アルミ製なので弱いですが、ベアリングの打ち替え頻度はそこまで多くないし、これで様子を見てみます。
スプロケのベアリングも貫通ドライバーで外した後、古いベアリングを当ててハンマーで打ち込みました。

オイルシールにグリス塗って交換完了

2025.5.11 案外パーツが早くきたので…

翌日、前日に注文したベアリング挿入治具と、部品が届いたのでフロントのベアリングも交換していきます。前回、フロントホイールのベアリングは外してあったので新しいベアリングを打ち込むだけです。しかし、破損したベアリングが挿入されていたホイールと、ベアリングの接触面がかなり荒れています。一応、ルーターで面を慣らしてやったけど、あまり削りすぎるのもコワイのでそこそこにしておきます。

今回は打ち込み用治具を使用

この打ち込み用の治具が素晴らしい。鉄ハンマーでコンコンと叩いてやるだけでそれほど苦労せずベアリングが打ち込めます。やはり専用治具ですね。打ち込み時の音が変わるまでベアリングを打ち込み、右側は終了。

ディスタンスカラーを新品に交換

新品のディスタンスカラーをホイールに入れて、左側のホイールベアリングを打ち込んでいきます。こちら側のベアリングはディスタンスカラーに軽く接触するぐらい(左右のガタがないぐらい)まで打ち込みます。が、打ち込みのときの音が変わるぐらいまで打ち込んだのですが、若干左右のガタがあるような気がします。やはり、右側の荒れのせいで寸法が出ていないのかもしれません。とはいえこれ以上どうすることも出来ないので一旦組んでみることに。ダストシールをつけて、カラーをつけてフロントへ組み付け。

組付け完了(MotoGPザルコ選手フランスGPおめでとうカストロールカラーかっこいい)

この後、フロントホイールを手で回してみましたが、まあまあキレイに回ります。ということは打ち込み不良でもないのかな?打ち込み不良があるとベアリングのアウターとインナーがズレてしまいキレイに回らないはずです。試走してみても特に異常は無いのでこれで終了です。とはいえ、ちょっと自分の中でモヤモヤしているのでホイール探して、またベアリングの打ち替えしている未来が見えるような気がします…。

ちなみにサスペンションのセッティング等でも勉強させてもらっているモトフリークスさんの記事を参考に作業しました。ベアリングに興味ある人はかなり役立つかと思います。

motofreak.jp